実技編(2)オトリセットと泳がせ
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(写真はクリックすると拡大します) (1) オトリセット 両手を川の流れに1分以上漬け、冷やしましょう。手がジンジンするくらい冷やしてください。手を冷やさなかったり、あるいは中途半端な冷やし方だと、手の平の高温(アユにとっては高温です)でアユがやけどをしてしまい、あっという間に弱って白い腹を出してしまいます。 では、久々に擬似オトリの鮎美ちゃん[写真:鮎美ちゃん]に登場いただき、オトリのセットをコマ送りで解説しましょう。
(2)泳がせ釣り トロ場など、泳がせに適した場所はオトリの泳ぎ出しから慎重にします。サカバリをセットしたオトリを水中で軽く押え、右手で竿を持ち糸がらみが無いことを確認し、一呼吸置くつもりで静かにオトリを放します。真横に泳がせるか、上流に泳がせるか、あらかじめストーリーを考えて、泳がせたい方向に向けてオトリを放すようにします。 泳がせ釣りの基本は「オトリの鼻を引かない」ということです。どういう事かというと、オトリを直接ポイントに運ぶ。オトリが泳ぎだしてくれないので、つるし上げてポイントにドボンと入れる。このような操作は厳禁です。 一度自分の意に反して人間に操作をされると、オトリのアユは「自分は自由が効かないんだ…」と思い込んでしまい、自力での遊泳を最小限に押えてしまい、泳がせの基本であるオトリの自由な泳ぎをしなくなります。 足元から泳ぎだし自然な姿で泳いだオトリは、早ければ、2〜3m泳いだところでギラッと光り、2匹のアユが水中でもつれ合い目印をビューンと走らせ、野アユを連れてきてくれるでしょう。そして、その野アユをオトリにして泳がせます。すると、またすぐに次のアユが掛かる。この繰り返しで次から次にアユが釣れるともう最高です。 泳がせ釣りをすると数が伸びる。というのは、この辺に訳があります。 (3)泳がせ釣りをする場所 1.トロ場 [写真:秋川橋から上流] 泳がせのベストポイント。川幅が広くゆったりと流れている場所。川底に石が詰まっている場所が良い。水中糸をオバセ(たるませ)て、上流や真横に泳がせます。掛かった時、目印が自分の想像以上に激しく揺れたり、一気にぶっ飛んだり、こういった目印の激しい動きを見て、泳がせにはまってしまった人が多いようです。掛かった時の感触だけでなく、視覚でも楽しめるのがアユ釣りですね。 2.瀬の開き 瀬からいったん緩やかな流れになり、次の瀬のはじまり(瀬頭)の直前のポイント。一般的に良い石が入っており、増水の影響を受けにくく垢が残りやすいため、どんな状況でも無難に釣れるいいポイントです。元気のいいオトリで泳がせれば一発で追ってくる(ことが多い)。 3.チャラ瀬[写真:秋川橋の下流] 浅い緩やかな広い瀬。アユが多ければチャラ瀬にも多くのアユがいます。石を見て、黒く舐めているようであれば、迷わず竿を出してみましょう。しかし、浅く流れがある分、トロ場のような泳がせができないので、足元からの泳がせができない場合、ポイントまで静かに送り込んでから泳がせることもあります。 4.ガンガン瀬 できるんです。ガンガン瀬でも泳がせが!ここで泳がせられれば、泳がせも一人前。掛かりは早く、2匹のアユがヒラヒラともつれ合いながら、流れてくるとドキドキもので、瀬の中の大型が釣れることが多いです。 (本日の雑談) 昨年からヤナギやチラシが話題に上っておりますが、今年はシーズン前からヤナギの話題で盛り上がってますね。 各社からヤナギ用ハリやハリスが続々と出て、アユ専門誌でもヤナギの特集を昨年に続き掲載しています。やはり、ここ数年各種の大会で優勝や上位に入賞した人が必ずと言っていいほど、ヤナギを使っていたからでしょう。それも、秋川流の軽いハリで細いハリスを使用して巻いたものが脚光を浴びています。 昨年のマミヤオーピー全国大会の優勝者で武蔵ぼうず会の会員でもある岸孝一さんにスポットを当てたアユ専門誌「最先端のアユ釣り」(先日お知らせした横塚さんの本です)には、秋川流のヤナギ仕掛が詳しく説明されております。秋川流のヤナギに興味を持った方は、ぜひ御一読ください。 *本日の秋川[写真:小和田堰下流] 連休前に湖産アユの放流が行なわれました。かなり大きいのを放流したので、数は昨年よりかなり少ないようです。ただ、今年から漁協の養魚池で飼育し、成長したものを7月になってから追加放流するそうなので、しばらくの間は楽しめそうです。 |
鮎美ちゃん |
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オトリセット1 |
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オトリセット2 |
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オトリセット3 |
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オトリセット4 |
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秋川橋から上流 |
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秋川橋の下流 |
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小和田堰下流 |
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