仕掛け編(1)


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釣りの楽しみは、仕掛けを作っている時から始まります。そして、仕掛けの善し悪しが釣果にまともに反映するのがアユ釣りです。この「仕掛け編」では、最初にパーツ毎の仕掛け解説をして、その後に作り方の解説をいたします。

仕掛けの作り方については、初心者向けの比較的簡単な作りのものと、編み込みをしたプロでも使える仕掛けの両方を解説しますので、どちらもチャレンジしてみてください。私が使っている仕掛けと同じ物を作りますので、実績に裏付けされた、信頼性の高い仕掛けとなります。完成品は自信をもってお使い下さい。

正しい方法で仕掛けを作り、正しい扱いをすれば、トラブルが起こることはありません。アユ釣りに限らず、他の釣りにも応用できる内容ですので、じっくりと練習して今シーズンに備えましょう(写真はクリックすると拡大します)。

1. 友釣用仕掛け解説

<天上糸>

竿の長さが9mの場合、仕掛け全体の長さも9m位が取り扱いやすいものです。通常の釣りをしていれば、上半分の4.5m(天上糸)は水中に入ることはないので、水中に入る部分の仕掛け(水中糸)と別に作っておき、ライントラブルなどで糸を交換する場合は、天上糸から下の部分だけを交換します。このように天上糸を丈夫な材料でしっかり作っておくことにより、高価な水中糸の使用量を減らしたり、交換時の手間を省いたりすることができます。

天上糸は、太目で視認性が良く、また穂先に絡みづらい固めの糸が良いでしょう。私はフジノナイロンの蛍光オレンジの天上糸を使っています。視認性抜群で、朝夕や濁りが入りの見えづらい時でも、よく見えます(写真:天上糸材料)。オレンジ色の憎いやつ。右側がモノフィラメント(単線)で、左がナイロンの4本を組んだ組糸。どちらも視認性がよいのが特長です。

上級者の場合、天上糸は長さを調節できるように編み込みをした、「移動式」という作り方が一般的になっていますが、初心者のうちは固定式でも十分です。

天上糸の下の端に付ける重要部品が、フック付きの回転式リリアンです(写真:天上糸全体とリリアンフック)。フックに水中糸の上端のチチワを引っかければ、セット完了という便利グッズ。はじめは、「セットが便利だから」と思って使っていたのですが、実はそれだけではありませんでした。もっと大きな発見をしたのです・・・。

「回転リリアン」とあるので当然かとは思いますが、リリアンが回転するだけで、ライントラブルが激減するのです。特に、ハイテクラインや金属糸を使った場合、その効果は目をみはるものがあります。

水中のラインはオトリが泳ぎ、ぐるぐる回ればそれだけ糸ヨレが発生し、また、川の流れによってもかなり糸ヨレを起こします。この糸ヨレにより、極細のハイテクラインなどは、編み込み部分にヨレが集中してしまい、限界を過ぎると切れてしまうことがあります。しかし、この回転リリアンを使うことにより、水中糸のヨレが解消され、ヨレても元の状態に戻りますので、思いもよらぬトラブルを防いでくれます。

私は、4年前にたまたま釣り具屋で見つけた、「ISI工房」という手作り仕掛けのメーカーで出している「回転リリアンフック」を店主の勧めで使ったところ、上記のような、すばらしい効果が得られ、目からウロコが落ちる思いでした。

ところが、昨年同じものを購入しようとしたら在庫が無い!店主に理由を聞くと、工房のオーナーが会社勤めのかたわらで作っている関係で数量が限られており、いつ入荷するか分からないとの事。当然売っている店も限られているので、参考までに聞いてきました。次の3店舗だけの取り扱いだそうです。

東京都台東区稲荷町「東作本店」(あの有名な東作です)
東京都昭島市「岡野釣り具店」(アユ釣りのプロショップ。近隣の有名人がよく来る)
東京都青梅市「かわよし釣り具」(アユ用品の他、ルアー、フライも充実して有名)

とにかく、トラブル激減。軽く小さくよく回転し、耐久性抜群なので、オススメです「ハイテクラインや金属ラインを使っていてなぜか切れてしまった」という経験がある人、ぜひ使ってみて下さい。

<水中糸>

ハナカン周りを接続した上から天上糸を接続するところまでが「水中糸」です。私は0.03号という究極の極細ラインを実用的に使える「ターボV」(ハイテクライン)をメインに使っております。通常は「ゼロゼロセブン」と呼ばれる0.07号をメインに使い、水量や釣れるサカナの大きさにより0.1号にしたりと使い分けています。

そして、ターボVの上下には「付け糸」という、ナイロン糸の0.3から0.4号を編み込みで接続します。ナイロン付け糸は上部分に1.2m、下部分に30cmをそれぞれ付け、ターボVは3mとします。このターボVはレポートの中でもたびたび登場しましたが、とにかく強い水中糸です。ナイロンの付け糸をしっかり編み込みすれば、無敵の強さを誇ります(写真:水中糸材料。ご存知ハイテクラインの王者ターボV。そして、ナイロン糸もここまで強くなったターボMX。好みで使い分けましょう)。

【最近の秋川のようす】

(写真:変わり果てた小和田橋堰下)
昨年のレポートでたびたび登場した、東京秋川・小和田堰下の現在の画像です。初級講座の表紙でも同じ場所から撮っているので、違いが解ると思いますが、流れが左側の一部をわずかに流れているだけで、無残としか言えません。一見、流れの中に大きな石があるように見えますが、実はコンクリートのかたまりなのです。

(写真:グラウンド横)
この写真を撮った真下も、ブルドーザーでいじってしまい、川底が泥となり、トロンとした止水で、このままだと今期は絶望的なポイントになりそうです。



天上糸材料

天上糸全体とリリアンフック

水中糸材料

変わり果てた小和田堰下

グラウンド横


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