仕掛け編(2)


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<ハナカン周り>

オトリアユの鼻に付けるハナカンとサカバリ・ハリス止めを一つのパーツとしたのが、ハナカン周り仕掛けです。1日の釣りの中で、何回か交換することがありますので、あらかじめスペアの在庫を作っておきましょう。(写真:ハナカン周り全体。久々の登場、擬似オトリの「鮎美」ちゃんにパワークロスで作ったハナカン周りをセットしました)
<写真はクリックすると拡大します>



まず最初に、ハナカン周りの材料についてお話しします。(写真:ハナカン周り材料)

(1)ワンタッチハナカンについて
商品の名前のとおり、ワンタッチでセットでき、ワンタッチで外せるという、初心者にはとってもうれしい、また便利な商品です。市場に出始めた10年ほど前は、初心者向けというイメージが強く、ベテランやプロなどには敬遠される傾向がありましたが、6,7年前に「がまかつ」から出た製品がきっかけとなり、一気にブレイクしました。現在ではプロを含むほとんどの釣り人が使うほど、メジャーな製品となっています。

今では各社からワンタッチハナカンが発売されていますが、どの製品も釣っていてオトリが外れるとか、掛かった瞬間にオトリが外れるなどのトラブルはありません。私も安心して使っています。

(2)組糸(フジノナイロンのクロスパワー)について
もともとチラシ用のハリスとして、フジノインストラクターの石井プロが中心となり、製品テストをしていました。その結果「ちぢれにくい」「傷みにくい」「組糸による伸びがあるため、ショック切れが無い」等、いくつものメリットが再認識されたため、まったく新しい使い方として、ハナカン周りの糸としてもテストされるようになりました。

昨年市場に出てからの評判は、テストで出た結果のとおり、「ちぢれない」「傷まない」等、考えていた以上の評価を得たようです。編み込み回数は、普通のモノフィラメントライン(単線)と同じ回数で編み込むと、移動がきつくなりますので、私は前後2,3回の編み込みで済ませています。

ハナカン周り糸については、掛かった時一番衝撃を受けるので、頑丈に作る必要があり、糸のサイズも一般的には0.8〜1号前後と、水中糸に比べるとかなり太いサイズを使います。そして、「ハナカン周り糸も細い糸を使えればなー」と、私をはじめ多くの人が、ハナカン周りの細糸の出現を願っておりました。

実は、その、夢のようなハナカン周りの細糸を使って、昨年の後半はテストを続けていたのです。10月24日の釣行レポートにも、少しだけ触れておきましたが、10月の後半でどしゃ降り大雨で増水、寒さでガタガタ震えるような時、しかも養殖オトリと悪条件が重なりましたが、この秘密兵器(写真:極細ハナカン周り糸の仕掛け)を使ったところ、増水した狩野川・宮田橋直下のものすごいガンガン瀬を自力で上流に泳いで行くではないですか。自然体の泳ぎをすれば、ガンガン瀬の中の野アユはすぐに追ってきます。一発で掛かり、その後もガンガン瀬を上流に泳いで、まさかの入れ掛かりを堪能してしまいました。

この夢のような糸は、メーカーの了解をいただいた後、仕掛け作りのコーナーで紹介する予定です。

(3)サカバリ・ハリス止め
マルトの一体式が、とにかく便利。仕掛けの作りやすさはピカイチで、サカバリとハリス止めが別々の場合に比べて、3分の1位の時間でできます。そして、ハリスを止める作業もとても簡単。穴に通す感じではなく、引っかける感覚なので、目の悪い人でも簡単にセットできます。ただ、針先が甘いので、時々砥石で研ぐ必要があります。

<掛け針・ハリス>

(写真:ハリス材料と針ケース)針は針先が命です。こまめに交換して、絶えず鋭い針先を保ち、貴重な野鮎との接触を無駄にしないようにしましょう。1本の針交換を躊躇したために、大切な野鮎をバラしてしまう、ということがよくあります。1日の釣りであれば20本位使うつもりで、絶えず注意を払い、底バレがあればもちろんのこと、しばらく釣れないと思ったら迷わず交換しましょう。

(1)イカリ針
20年ほど前から、3本、または4本のイカリ型の掛け針が主流になっています。メリットは3方向、あるいは4方向に針先が向いているため、針の向きに気を使わなくてよいことと、どの角度から接触があっても、掛かる確率が高くなります。

針の大きさについては、泳がせ釣りの場合は小針傾向にあり、6.5号から7号クラスが主流になっています。軽く針先の切れるものが良く売れているようです。

ハリスは数年前までの細ハリス志向は無くなり、1号から1.5号のやや太目でシャキッとした張りのあるハリスが人気です。

(2)ヤナギ(チラシ)
秋川で昔から使われて、現在も愛好者の多い「ヤナギ針」。2本の矢島系の掛けバリを前後に、しかも、同方向に向かせたものが「ヤナギ」です。両方向にハリが向いた「チラシ」とは区別しております。

ヤナギ用の針は少し大き目の丸耳の付いた針を使用し、ハリスは柔らかめの細いハリスを使います。

最近の競技会でもヤナギを使った人が上位に入るなど、かなり見直されています。ヤナギのメリットは、実は非常に多いです。「柔らかいハリスを使うことにより、絡みがよく、釣れる」「針が2本で前後に重量が分散されるため、軽くなり根掛かりが少ない」などなど・・・。

昨年発売されたアユの専門誌でも、ヤナギ特集という記事があり、秋川の友人・知人の記事がたくさん載っておりました。

(最近の秋川)
小和田グラウンドから下流のダイロク方面を見た光景です。(写真:ダイロク方面を見る)先週の小和田堰下の写真同様に、ずいぶんと変わってしまい驚かれた事と思います。昨シーズンは写真左側に本流、右側のグラウンドわきは枝川みたいな、わずかな流れだったのですが、現在は逆です。水量が少ないこともありますが、左側の本流が干上がってしまうほど、水が少なくなったのは初めてです。反面、右岸側には本流らしいかなりの水量が流れています。



ハナカン周り全体

ハナカン周り材料

極細ハナカン周り糸の仕掛け

ハリス材料と針ケース

ダイロク方面を見る


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