与論島はジギング天国!?(その2)


茂木 陽一


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カンパチはイソマグロより広範囲に生息している。イソマグロの場合、本州ではまず釣れないが、カンパチの場合は太平洋側なら、関東でも一年中釣れる。また、水深もイソマグロは200mより深くなるとまずヒットしないが、カンパチは200mより深い所の方が型も大きく、300m位まではヒットの実績がある。ここでも120m前後の根の方でかなり釣れたし、220m前後の根でも入れ食いになった。

この海域は、カンパチの魚影がかなり濃いと感じられた。しかし与論の島の人たちは、カンパチを見るとビックリしていた。島にカンパチはいないと思っていたらしい。ところが、島の東側の水深100m前後のポイントでも、かなりのカンパチが釣れた。島に住み、ジギングに夢中になっているという吉田さんは、数日前にそのポイントで21kgをキャッチしたと語っていた。

今回圧巻だったのは220mのポイントだった。ジグを投入するなり、次々と10kgオーバーのカンパチが食いついてきた。最大は宮崎からジギング参加、「GTの達人」古賀さんの28kgだった。「カマジャ83」という長くて重い竿で、ガンガンしゃくってダントツのヒット率。そしてキャッチ数もダントツだった。

短い竿が主流となりつつあるが、短いとしゃくった時にジグのスピードが落ちる。カンパチは、速くてシャープな動きに強く反応するので、長い竿の方が、ジグの動くスピードが速いのでヒット率は高い。しかし長ければそれだけしゃくりも重くなるわけなので、体力の消耗も大きい。しかし、古賀さんは今年で52歳である。短い、楽な竿を使っている若いみんなが、不自然に見えたのは事実である。

しかし竿は長ければ良いわけでもない。ある程度硬くて、ヘビーなジグをシャープに躍らせなければならないが、柔らかいと、しゃくった時に曲がってしまうので長さを生かせない。逆に言えば短くても、竿の中心からバット部分が強ければ、ジグをシャープに動かすことができる。極端な話、電信柱のような竿でも良いのだが、それでは掛かった後にバラシが多発するので勧められない。

一時期、ジギングにはフロロカーボンのリーダーが人気を呼んでいたが、最近はナイロンのリーダーを使う物が増えてきた。結節部分や引っ張り強度は、同じ太さならナイロンの方が強い。また、ナイロンはフロロに比べて伸びがあるので、掛かった後にバラシが少ない。PEラインという伸びないラインが、ジギングをここまで盛んにしたわけで、伸びるというのは矛盾するように感じられるが、リーダーをよほど長く採らない限り問題はない。更に、ナイロンは伸びてから収縮する力が強いので、ファーストランの後は魚を遊ばせずに、常に主導権を取ってファイトができる。そのおかげで、最近はファイトタイムが短くなったように感じている。

昨年辺りから、ジギングはアシストフックが主流になってきているようだ。私も昨年の4月頃から使っているが、根掛かりが少ない、スレ掛かりが少ない、飲み込まれて口の中にフッキングすることが少ない、エビにならない、口元に掛かることが多いのでアングラーに有利、切られてもフックだけの場合が多いので魚のダメージは少ない、ジグとケプラー等で結んでいるので振り子運動によるバラシはほとんどない・・・と、良いことずくめなのである。私には、これがIGFAだとルール違反というのが納得できない。また、記録を狙ってトレブルにするのも好きになれない。

カンパチは根ズレによるラインブレイクが多い。また、水面に浮いてきた時は、気圧がかなり違うのでダメージが大きい。リリースを唱って釣りをするなら、太いラインで短時間で上げるべきだろう。元気な内ならまだリリースも可能だが、細いラインで長時間かけたなら、まず生きてリリースは無理である。ヨタヨタ泳いでいったところで、やがてはサメの餌になるか、水面に死んで浮くことになる。それでも良いと言う人がいるが、私には人間のエゴ以外の何物でもないと感じられてならない。また、ワンフックにしてバーブレスにするのは当然のことと思う。「細いラインで魚にも逃げるチャンスを」なんていうのも、私には理解できないのですが・・・ 。


古賀さん、28kgカンパチを。

おおくぼさん13kg

11kgのカンパチです。

清水さん、13kgのカンパチをゲット


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