揃える道具編(2)


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前回より続く

  1. 引船
    アユ釣りは、「釣ったアユをオトリとして使う」という繰返しをして、数を伸ばす釣りです。そのため、立ち込んでいる時は、絶えず引船をベルトに付けて引き、また、岸から竿を出す場合は、近くの流れにつけてオトリの元気を保ちます。
    釣れたらその場で釣れたアユをオトリにし、それまでのオトリを引船に入れます。新鮮な水の中につけておくことにより、オトリの元気が回復し、オトリが弱ったら引船の中から別の元気なアユを出し交換します。
    このように、引船を使うことにより、無駄な移動をしなくても済み、そして結果的に貴重な時間を無駄にさせない効果があります。また、無駄な移動をしないことにより場所を荒らさなくて済む、という自分や他の釣り人にとって非常に有効な役割をしています。

  2. タモ
    オトリ交換の時、引抜きの時、最後に何匹釣ったかなーと数える時など、一日の中で何度使うか分からないほど、なくてはならない道具です。
    引抜き全盛の現在、網わくの直径は36cmか39cmが標準的なサイズです。柄の角度は、網わくと水平か、若干角度が付いている程度が使いやすいです。スチール製のわくで工業製品なら、数千円から数万円と幅広くありますが、長く使う道具と考えた場合は、メーカー品(1万円以上)が無難です。
    また、道具にこだわりを持ちたい方には、先日ご紹介した、奥多摩蜉蝣会の杉山さん製作の「流木合せダモ(鹿ヅノ付き)」という芸術品がオススメです。床の間に飾っておきたいような、見ているだけでため息が出るほど美しいタモです。

       
  3. ベスト
    仕掛や掛け針のスペアそれぞれ数十本、オモリやラインカッター、根掛かりはずしなど釣りに関するものと、それ以外に財布や車のキー、ティッシュペーパーなど、かなりの物をベストに収納します。それらの物がすべてパーツ毎に分けて収納でき、かつ、出し入れが簡単にできるベストが、BESTです。
    ベストの丈は平均的に短い傾向にあり、スポーティーなイメージを全面に出しています。これは、アユ釣りの場合かなり立ち込み、腰の上まで川の中に入ることが珍しくないため、ベストのポケットの中に水が入らないように、通常のフィッシングベストよりも短いデザインになっているためです。素材は綿のほか、現在はゴアテックス製の軽くて色褪せしないものが人気です。
    最近のアユ釣りは、ルアーやフライフィッシングに負けないほど、ファッショナブルな製品が出ています。トータルコーディネイトを考え、ベストの色やデザインを決めた方が良いでしょう。

      
  4. レインギア(雨カッパ)
    雨の日はもちろん、初期や終盤の寒い日に着用します。アユ釣りはベルトにタモをさしたり、引船を引いたりしますので、腰より上のショートタイプのレインギアが一般的で、各メーカーより発売されております。
    他の道具もそうですが、このレインギアも日進月歩、機能がすばらしく進歩しています。素材は、ご存知ゴアテックス製が軽くて、蒸れずに最高の素材といえます。さらに、上級品はフードをかぶった時に横を向いてもフード部分だけがスライドして、雨の日でも視界を遮りません。素朴なニーズから生まれた新機能だと思いますが、実際使ってみると感激物のうれしさです。今まで感じていた雨の日のうっとうしさが払拭される、すばらしい機能です。

(本日の雑談)
私の所属する「武蔵ぼうず会」。アユ釣りがメインのクラブですが、ほとんどのメンバーは渓流釣りも好きな、それも半端な腕前ではない人が揃っています。そんな先輩たちの影響で、渓流釣りが好きになった人、浦野氏。[写真:浦野氏と尺イワナ]

先日の日曜日、玄関の前でウロウロしているとデリカが止まり、「オーイ」と手を振っている。解禁以来、毎週のように南秋川に行っている浦野氏だ。しかし、今日は特別うれしそうな顔をしている。釣りの帰りというのは想像ついたので、「どうだった?」と聞くと、良くぞ聞いてくれました、とばかりに助手席に回り、活きたままの釣果を見せてくれた。[写真:浦野氏釣果]

覗きこむと、「ウワッ、デカイ!」。イワナの大きいのがいる。子供にメジャーを持ってこさせ、測ってみるとジャスト30cm。尾ひれも大きく、傷もない。今年放流したものではないことは明らかだ。このすばらしいイワナのほかにも、ヤマメの24cmを筆頭にいいサイズを揃えて、今日は最高の日だったという満面笑みの浦野氏だった。

そして夕方、小和田橋の上流にフライマンが3人並んで、ヤマメのライズを狙って釣っていた。[写真:小和田橋上流]十一屋の篤さんと高橋君だ。近くに行ってみるとヤマメが盛んにライズしており、午後から始めて、ポツポツとヒットしているらしい。

この場所は、それほど深いわけではないが、毎年ヤマメがたまりフライに良いポイントになっている。ポコッという小さなライズの少し上流に18番のミッジを落とす。すかさずバシャと派手に出てくる。ウーン残念、フッキングはしなかった。

でも、篤さんにすぐヒット。さすがだ。しかし、あまりロッドが曲がってない。「よっ、カワムツ名人!」と冷やかしの声がかかる。フッキングしたのは、最近とても増えてしまったカワムツだった。

秋川は、水生昆虫が豊富なので、3月の初めから日中でもライズが多くあり、フライマンがたくさん訪れています。場所によっては浦野氏が釣ったような大型のヤマメやイワナがいますので、餌釣りでもフライやテンカラでも結構楽しめます。

引船とタモ

鮎ベスト

レインギア

浦野氏と尺イワナ

尺イワナとヤマメ

篤さんと高橋氏

小和田橋上流


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